アメリカやイギリスではチップをいくら払うべき?
今回の記事ではイギリスとアメリカのカルチャーの違いとして『チップ文化の違い、チップはいくら? 何故チップが必要なのか?』という内容でお話してみたいと思います。
日本のレストラン、美容室などではサービスを受けた際にチップ(tipping)を支払い必要はありませんが、英語圏の国に行くと、サービスによってチップを支払う必要があります。チップ文化に慣れていない日本人の観光客にとってこれは少し困ると思います。
イギリスのチップ文化とチップ額、チップが必要なお店
私はイギリス人なので、先ずはイギリスのチップ文化について話していきたいと思います。イギリスのチップ文化は丁度『アメリカと日本の中間に位置する』といった感じだと思います。つまり、アメリカ程チップは必要ありませんが、日本と違ってゼロではなく『場合によってチップを支払う』という必要があります。
イギリスのレストランではチップをいくら出すべき?
ウェイターのサービスがある場合には、会計の10%をチップとして支払う習慣があります。一般的にテーブルで会計を済ませて、レストランを出る前にテーブルの上にチップを置きます。クレジットカードで支払う場合、会計金額に10%を足して、それをチップとして支払います。ですから、会計を済ます前に合計金額をしっかり確認しておいた方がいいと思います。
レストランによって、「service charge」が含まれています。Service chargeが含まれている場合は、別にチップを支払う必要はありません。しかし、サービスが特に良かった場合はテーブルにチップを残した方がいいでしょう。
イギリスのパブではチップは必要? 金額は?
イギリスのパブではチップを支払う必要がありません。しかし、時々バーカウンターの上にチップ用の箱・ジャーが置いてあります。サービスが良かったら、このジャーに小銭を入れるとスタッフが喜ぶでしょう。
イギリス人はサービスが特に良かったら、バーテンダーに「get yourself a drink too」(あなたも飲み物をどうぞ)と言って、バーテンダーに飲み物分のお金を渡します。そして、バーテンダーはそれで自分の飲み物を用意します。これはチップの代わりになる習慣です。
イギリスでタクシーに乗ったらチップはいくら支払う?
一般的に会計の10%をチップとして支払います。しかし、ドライバーも特にチップをもらえると期待しているわけではないので、アメリカと違ってチップを渡さなくてもそんなに嫌な感じではないと思いますし、アメリカのように露骨に怒られないと思います(笑)。
イギリスのホテルではチップは必要?
高級ホテルで泊まる場合、荷物を運んでくれるスタッフに£1か£2を渡す習慣があります。ルームサービス等を頼んだ際にも渡してもいいと思います。安いビジネスホテルや観光客向けのホテルで泊まる場合にはチップをあげなくても大丈夫です。よってホテルによりけりといった感じになります。
イギリスの美容院ではチップは必要?
一般的には会計の10%をチップとして渡した場合スタッフは喜ぶと思います。
参考:「How much should I tip? The etiquette of service charges and gratuities」
イギリスでは、「minimum wage」(最低賃金)が法律でしっかりと決まっているので、ウエイターなどのサービス業に従事するスタッフは自分の給料をチップに頼っていません。イギリスでチップは「ボーナス」として考えられています。しかしアメリカの法律は違います。
アメリカの数多くのレストランやバーは、ウェイターをとても安い時給で雇っていますので、サービス業のスタッフはお客からのチップに頼っています。多くの場合アメリカではウェイターやバーテンダーにチップを渡さないと、彼等の生活が成り立たないような状況もあります(家賃が払えなくなるくらい困ります)。ですから、アメリカに行った際には必ずチップを渡すようにしましょう。
それでは次にアメリカのチップ制度と支払うべきチップについて紹介します。
アメリカのレストランではチップをいくら出すべき?
サービスが悪かったら10%が一般的な金額です。サービスが普通だと思えば15%のチップになります。サービスが特に良かったら20%を渡すようにしましょう。イギリスと同じくテーブルの上に残してもいいですし、クレジットカードで支払う場合には会計に付け足してもオッケーです。
アメリカのウェイターはチップをもらうために凄くフレンドリーなサービスをします。ウェイターは何回もテーブルに来て「お食事はいかがですか?」などの気遣いをしにきます。そのくらい過剰にチップを期待しています。
アメリカのバーでチップを支払う際、その金額
飲み物を注文する度に$1か$2のチップを渡す習慣があります。チップ文化に慣れていない日本人にとっては、スタッフにお金を渡す事は少し変な事と思ったり、場合によっては恥ずかしい事かもしれませんが、時給の低いウェイターやバーテンダーがいる事を理解して、ちゃんとチップを渡した方がいいと思います。
アメリカでタクシーに乗ったらチップはいくら支払う?
5%~10%くらいで大丈夫です。
アメリカのホテルではチップは必要?
荷物を運んでくれた人に$3~$5くらいを渡す事が一般的です。スーツケースや荷物が多い場合、もう少し多めのチップを渡しましょう。
アメリカの美容院ではチップをいくら払うべき?
10%のチップが一般的です。髪の毛をカットする際にチップについて聞いた後にサービスを受けた方が安全だと思います。アメリカのサービス業の時給は低い場合が多いので、彼等がチップをもらう事は本当に大切な事です。チップを渡さない事はアメリカ文化においてとても失礼にあたります。