イギリス料理は不味いという噂があるけど本当?
この噂は誰が広げているのでしょうか?! イギリスに対して嫉妬心を持っているフランス人が広げた噂なのでしょうか(笑)。
日本でよく聞くこの噂は、「イエス」なのか?「ノー」なのか?簡単に比較出来る事ではないと思います。とりあえず、今回は下記のベーシックな質問を中心に解説していきたいと思います。
イギリス料理とはどんな料理?
イギリスはヨーロッパの西北の方にある島国です。イギリスの夏は暖かい日もありますが、やはり一般的に夏でも雨がよく降ります。冬は寒くやはり雨がよく降ります。
つまりイギリスという国は、天候的にスパイシーな味付けのエキゾチックな食べ物に向いている国ではありませんね。イギリスで昔から食されている伝統的な料理は、この天候と環境に影響を受けていると思います。
イギリスネイティブの食べ物はベーシックな食材を使っている物が多いですが、海外の物と比べても品質が高い物が多く、世界的に有名なグルメ食材も多いです。
例えば、イギリスで生産されている有名な食材について例をあげてみると・・。
- 魚 (島国だから魚の種類が多い。スコットランドのスモークサーモンは世界的に有名)
- 肉 (イギリスの牛肉、豚肉、ラム肉など)
- チーズ (チェダーチーズ、スティルトンチーズなどの種類は世界中に有名)
- パン (オーツ麦のパン。小麦はイギリスにおいてベーシックの農作物)
- 野菜 (芋、ニンジン、カブ、キャベツなどの冬っぽい野菜がメイン)
- 果物 (イギリスのいちごは世界一だと言われています。^^ 他にはラズベリー、リンゴ、ラフランス、サクランボ等)
- 飲み物 (スコッチウイスキーは世界中で消費されている。アイリッシュパブに行く人は分かると思いますが、イギリスのビールも評判がいいですね)
上記のリストを見るとイギリス料理はまずい・・・。とは言えないと思いませんか。^^
しかしイギリスには、文化的にも歴史的にも、過去に「グルメカルチャーのブーム」はあまり起きませんでした。イギリスは歴史的に宗教的な理由によりシンプルでスパルタ的な料理を食べる事が普通でした。
昔のイギリスは、スパイシーな食べ物や刺激のある食べ物は、カトリックの国と関係がある食べ物と思われていたので、少し怪しいイメージがありました。
そういう事もあって、イギリスでは複雑な料理が発展してこなかったという事も「グルメカルチャーのブーム」が起きなかった理由の一つかもしれません。
イギリス人の日常の食生活は?
私が子供の時(80年代)のイギリスの家庭では、かなりベーシックな伝統家庭料理が食べられていました。朝ご飯は一般的に、トーストかシリアル、ポリッジ(イギリスの麦の粥)。他にはヨーグルトやフルーツなどの食べ物が多かったように思います。
ランチは、もしお弁当があれば、サンドイッチとヨーグルトとフルーツ。家でランチを食べる場合、サンドイッチとスープ(野菜やチキン等と一緒に煮込まれたスープ)を食べていました。
夕食はシチューやチキンパイ、フィッシュパイや肉と野菜、スパゲッティーなど。高級な料理とは言えませんが、家庭料理としては悪くないと思います。
しかし、現在のイギリスのミドルクラスの家庭では、もう少しグルメ志向になっている家庭も多いです。ですから、家庭料理として作られている料理の中には伝統的なイギリスの料理以外にも、イタリア料理、中華料理、インド料理等が作られる事もあると思います。
現代のイギリスは他の国と比べても非常に国際的な国なので、イギリスのどんな小さな街に行ってもアジア系のスーパーがあります。そして、普通のフランチャイズのスーパーであっても世界中の国の食材を買う事が出来ます。最近の調査によると、現在イギリスで最も人気のある料理はインドカレーだそうです。
何故イギリス料理には悪いイメージがあるのか?
私からしてみると、理由はよく分からないのですが(笑)。おそらくこんな理由が考えられるのかと思います。
- イギリスに行く外国人観光客は家庭料理を食べる機会が少ないので、安いパブとレストランで食べる事が多い。
- イギリス人の国民性としてブラックユーモアを使い自分の国の料理をバカにする為
- 海外で有名なイギリス料理は少し古臭いイメージで、あまり食べられていない。
- フィッシュ・アンド・チップスはグルメ系料理ではなくストリートフードです。しかしイギリスに来る外国人観光客は、やはりパブやレストランで食べる。そして、その料理のバリエーションにがっかりする・・から。
- 様々な社会問題等から料理が出来ると出来ない人の差が広がっている。中には全く料理が出来ない人がいて、そういう人達は冷凍食品や保存食品、ファストフードに頼っている為。特にイギリス留学に行った際に、ホースステイ先等で、このような家庭に当たってしまう事もある。そしてその噂を広げる原因にもなっている。
フィッシュ・アンド・チップスの美味しい食べ方
- 海岸の店に行って持ち帰りでフィッシュ・アンド・チップスを頼む。
- 塩と酢をかけてペーパーに巻いてもらう。
- そして海に行って景色を眺めながら木のフォークで食べる。(雨が降り出したら車に戻って、車の窓から海を見るしかない笑)。
これがイギリスのストリート・ソウルフードであるフィッシュ・アンド・チップスの美味しい食べ方です。レストランではなく、このように屋外で出来たてを食べるとより美味しいと思います。
イギリスで美味しい料理を食べる方法
イギリスで美味しいイギリス料理を食べる方法としては勿論、料理の上手なイギリス人の家に行って食べる事が最も良いと思いますが、観光でイギリスに行く人達にはさすがに難しいですね。
そんな外国人観光客達にお勧めなスポットとして、イギリス国内で美味しい食べ物を食べられる方法と人気のレストランについて紹介してみたいと思います。
イギリスで美味しい料理が食べられるGastro Pub
イギリスではパブの種類も非常に多いですが、最近「gastro pub」という種類のお店が流行っています。
このようなパブの良い点としてあげられるのが、地元の素材を使った「モダン・ブリティッシュ」を作る事です。中でもイギリスのデザートは、日本人の味覚に合う物が多いのでファンになる人も多いと思います。Gastro pubは田舎や小さい街にあります。
イギリスで美味しいパスティーが食べたい人にお勧めなお店
イギリスのパン屋はパンとケーキ以外にも様々なパイやパスティーを売っています。パスティーとは伝統的な食べものです。外側はサクサクのペストリーで、中にはしっかり味付けされた肉や芋、野菜が入っています。日本の肉じゃがが中身のたねになっているような感じです。
イギリスのファースト店のグレッグズなどでも販売しています。価格も安く日本のコンビニのホットフードのような感じです。寒い日にはとても美味しく感じる食べ物だと思います。
イギリスで定番のフィッシュアンドチップスを食べる
皆さんもご存じのようにイギリスのファーストフードといったら、フィッシュアンドチップが定番ですね。レストランで食べる正式な料理ではないので、ストリートフードのような感覚で食べると美味しいと思います。
イギリスのフィッシュアンドチップは、日本のアイリッシュパブで出されているような一口サイズではなく魚の半身ごと使っているので、サイズがとても大きく豪快です。味付けは淡泊ですが、自分でビネガー(お酢)と塩をかけてさっぱりした風味で楽しむ食べ物です。ビールのお供にお勧めです。
イギリスで有名なクリーム・ティー
デヴォンやコーンウォールという南の州では「クリーム・ティー」が有名です。これらの州にある小さいティーショップで、紅茶とスコーン、クリームとジャムを合わせて食べると美味しいと思います。
イギリス国内に多いインド料理
イギリスには歴史的にインドからの移民が多いため、とても美味しいインド料理のレストランが多いです。日本にもインド料理のレストランは多いと思いますが、イギリスにあるインド料理は日本の物とは少しテイストが違うと思います。
中でもインド、パキスタン、バングラデッシュのカレーは、イギリス人の味覚・テイストに合わせてあるのでイギリス人好みのカレーが食べられると思います。ロンドンに行った際には是非お勧めです。