シャドーイングのお勧め教材と具体的なやり方、学習効果について徹底解説!
英語学習者の間では学習効果が高いと言われている勉強テクニックのシャドーイングですが、この勉強法が「どんなテクニックなのか?」という事をご存じない方もいらっしゃると思います。
また、実際に「シャドーイングが具体的にどういう効果があるのか?」という事をご存じない方もいらっしゃると思います。そこで今回の記事では、シャドーイングの初心者のための基礎知識として、具体的な学習効果と、シャドーイングのやり方をステップ毎に紹介していきたいと思います。
先ずは、シャドーイングとは具体的にどういった学習テクニックなのかという部分から説明していきたいと思います。それではいきましょう!
シャドーイングとはどういう学習法なのか?
「シャドーイング」とは英語の「shadowing」という単語から来ています。「shadow」は「影」や「~の後をつける」という意味になります。英語学習法として直訳で考えると、「音声の後を追いかける」という意味になりますね。
つまり、「音声とできるだけ同じタイミングで話す」という学習法になります。シャドーイングを行う目的は「英語の発音とイントネーションを練習する事」ですが、他にも多く効果があると思います。
このテクニックはアメリカ人の言語学者・教授の「Alexander Arguelles氏」によって作られたそうです。彼は50か国語をマスターした言語学習者です。
シャドーイングはどうやって行えばよいのでしょうか?
シャドーイングを開発した「Alexander Arguelles教授」によると、具体的に下記のようなステップでシャドーイングを行っていくと最も効果が表れてるようです。
必要な学習ツールを手に入れる事
まず必要なのは、シャドーイング用に使う為の英語のテキスト(1ページ程)、そして音声、ミュージックプレイヤー、ヘッドホンを用意してください。
自分のレベルにあったテキストを用意する事
これが最初の最も大切なポイントかもしれませんが、テキストを選ぶ際に「現在の自分の英語レベルに合った教材を用意する」という事が大切になります。逆に簡単過ぎてしまうとあまり意味がないようです。
また難しすぎても音声に追いつけないので、ちょうど良いレベルの目安としては自分で「80%くらいのボキャブラリーが理解出来る」という内容が適切なようです。
リスニングした内容の理解度を確かめよう
音声を聞いてその音声(テキスト)の内容をどのくらい理解したのかを確認してみましょう。難しすぎるならもっと簡単なテーマを選びましょう。
繰り返してリスニングする事
最初に何回か聴いた後、さらに「3~4回」ほど音声を聞き流して内容の深い意味を確認しましょう。繰り返して聴いているうちに聞き取り力と理解しているパーセントが自然と上がってくるはずです。
何度も聞き返す事が大切
テキストを見ながらもう一度音声を聞きましょう。知らない単語がまだあれば、その単語を辞書で調べて意味を確認していきましょう。この繰り返しが大切です。
実際に聞いた音声を声に出してみる事
最後のステップは、「音声を聞いてリピーティング(声を出して繰り返す)」するようにしましょう。このステップを「シャドーイング」が出来るようになるまで繰り返しましょう。
そのうち「リピーティング」ではなく、音声とほぼ同時に言い出せるようになってきます。それが出来るまでは繰り返し聴き込んでみましょう。とにかくシャドーイングは繰り返しが大切です。
Alexander Arguellesによると、最終的にはテキストの内容が暗記出来るくらい覚えられるようになるはずです。自分がテキストを見ないで言えるようにならないと練習回数が足りないという事なんだそうです(笑)。
Arguelles教授は自分がシャドーイングを行う際に外で歩きながら音声を聞くそうです。彼によるとそのテクニックが一番効果的なんだそうです。
シャドーイングにはどんな効果があるのか?
先ずは、シャドーイングを行うと音声のネイティブスピーカーの発音とイントネーションを何回も繰り返し真似する事になりますので、「英語の発音がとても良くなる」という効果がみれます。
そして、上記のステップを使って練習していけば「ボキャブラリーの知識が自然に増える」という効果もあります。もう一つのポジティブな学習効果として、単語だけではなく、「英語のチャンクや英語の表現を沢山覚えられる」という点です。
そういった表現やチャンクは、実際に英会話をする際に思い出して自然に使えるようになってくると思います。同じ音声を数回(10回以上!)聞くと、英語のリスニング力も自然に上がってきます。
音声を初めて聞いた際には単語と単語が繋がっているように聞こえますし、色々な重要な単語(例えば前置詞など)を聞き取れない事が多いと思います。
しかし、毎回繰り返して聴いていると、そういった単語がはっきりと聞こえてきて、自然と聞き取れるようになってきます。このような練習をする事によって全体の英語力が良くなっていきます。
Arguelles教授はこのテクニックを使って50か国語をマスターしましたので、しっかり繰り返して行っていけば、誰にでも効果がある学習法だと思います。
お勧めのシャドーイング教材は?
実はシャドーイングはわざわざ専用教材を使う必要はありません。しかし、自分のレベルに合った文章を選ぶ事が大切になります。そういった自分の英語レベルに合った教材を探す事が大変だと思う方、または音声が付いていない教材で勉強しようと思っている方は、シャドーイング専門の教材を購入しても良いと思います。
教材を選ぶ際には、必ず自分のレベルに合わせる事が重要です。そして、テキストの長さも重要ですね。大体「1ページ」くらいの長さを目安にしましょう。
それより長いと繰り返して練習する事は時間がかかりますし、一度に頭に入りきらないと思います。逆に短すぎるとあまり勉強にならないですし、チャレンジにもなりません。
以上を考えると、丁度1ページくらいの長さがお勧めになります。出来れば、テキストのテーマを自分のニーズに合わせて選んだ方が良いと思います。
興味を持っているテーマの方が覚えやすいですし、仕事で必要なテーマであればモチベーションも維持出来ると思います。
それでは、以下に特にシャドーイングにお勧めの教材を紹介していきます:
お勧めのシャドーイング教材「イングリッシュ・リブート」
イングリッシュ・リブート(English Reboot)は当サイトのライターが作った教材です。シャドーイング専用の教材ではありませんが、例文とダイアログが数多く入っていますので、シャドーイング練習にぴったりだと思います。
それぞれのチャプターは違う(中学校レベル)の文法ポイントを紹介しますので英語の発音を練習しながら文法知識も磨けます。実は、中学校レベルの文法をちゃんとマスターすると殆どの英会話が出来ますので英会話が最終的な目標であれば、この教材はお勧めです!
新ゼロからスタートシャドーイング 入門編
この教材は本当にゼロからシャドーイングを始めたい人向けの本です。それぞれのエクササイズのテーマは基礎英語を練習する事が出来ます。例えば、英単語のシャドーイングセクションは数字、果物などの単語を紹介します。
文章(センテンス)のシャドーイングもあります。これは長いテキストではなく、各一つずつの文章を使ったシャドーイングになります。中学校で紹介される文法に合わせた文章を練習します。
そして、会話の練習などもあります。私は一般的にそんな短い文章のシャドーイングはあまりお勧めしませんが、本当の初心者であればこの本がピッタリです。
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング
この教材は中級レベルの英語学習者にとても良いと思います。この本の内容は初心者には少し難しいと思いますが、中学校レベルの文法をもうすでにマスターした人にもとても良い本だと思います。
この本はセンテンスではなく、1ページくらいのテキストがいくつか用意してあります。色々な面白いテーマが紹介されています。例えば、「外国語学習法」や「お気に入りの日」、「体型と体調の保ち方」などのエッセーがあります。
この教材を使うと新しいボキャブラリーを数多く覚えられると思います。音声は色々なスピードが入っていますので、リスニング苦手な人でも少しずつレベルアップできます。文法とイディオムの説明も紹介されています。お勧めの教材です!
シャドーイングにお勧めの教材:まとめ
まとめると、シャドーイングという英語学習法は教材の種類というよりも、やり方によって学習効果が異なります。実は、どんな音声付きの教材でもシャドーイングをする事は出来ますが、内容を理解して何度も繰り返す事がキーポイントです。
このテクニックを発明した人によると、「暗記できるまでにやらないとだめ」だそうです^^ 結局、英語が話せるようにな事が目標なので使っている英文章の内容を理解して、単語を覚え全て聞き取れるようになる事が重要になります。
それが出来ないとシャドーイングは意味がないと思います。英語学習で成功する人は、「一番しつこく最後まで勉強する人」だと思います。言語が得意じゃないと思っても、しっかり練習すると必ず英語力が伸びると思います。