最上級の否定形・肯定文の意味とニュアンス・使い方

最上級の否定形・肯定文の意味とニュアンス・使い方
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He is not the best student in this classの意味と使い方

スコット
みなさんこんにちは。今回は読者の方から頂いた「最上級の否定形」というテーマで「not + 形容詞の最上級」という文法パターンについてお話してみたいと思います。

それでは、実際に頂いた質問はこちらになります。

読者の方の質問:

最上級の否定形の意味。例えば、He is not the best student in this class.と言えば、次のどの意味になりますか。

1. 彼はクラスで2番目だ。
2. 彼はクラスで最低だ。

まずはご質問ありがとうございました。また、当サイトを頂きましてありがとうございます。まず最初は質問に答える前に「最上級」という文法についてお話していきます。

最上級の肯定文について

今回の質問は「最上級の否定文」に関する質問になりますが、まずは最上級の肯定文の文法を復習してみましょう。

最上級とは、分かりやすくいうと「一番○○です」という意味の文法になります。例えば、「Tokyo is the biggest city in Japan」は「東京は日本の最も大きな都市です」という使い方や、「Maths is the most difficult subject」は「数学は最も難しい科目です」というように使います。

形容詞を「最上級」の文章で使った場合には、「形容詞+est」または「most+形容詞」というパターンで表現します。形容詞によっては「~est」か「more~」というパターンを使います。

一般的に「短い形容詞」(big, small, long, shortなど)は「est形」となり、長い形容詞(interesting, important, difficultなど)は「more形」になります。それでは、実際にネイティブの使い方を例文で確認してみましょう。

最上級の肯定文の使い方 例文

A: Who is the smartest student in the school?
(学校で最も頭が良い生徒は誰ですか。)

B: Bob is the smartest. He’s going to Harvard University next year.
(ボブですよ。彼は来年ハーバード大学に入ります。)

A: What do you think is the most interesting subject?
(最も面白い科目は何だと思いますか。)

B: I think biology is the most interesting subject.
(生物学は一番面白い科目だと思います。)

A: Who is the best player in the team?
(チームの最も上手な選手は誰ですか。)

B: Definitely Marco. He is so talented.
(間違いなくマルコです。彼はとても才能のある選手です。)

最上級の否定文について

上記で紹介した「最上級の肯定文」は理解しやすい文法パターンだと思います。単純に「最も○○」、「一番○○」という意味になる文法ですからね。しかし「最上級の否定文」はもう少し曖昧な言い方になりますね。

例えば「Marco is the best player」という文法パターンは「マルコは一番上手な選手だ」という意味になりますが、「Marco is not the best player」という例では、どういった意味になると思いますか。これを直訳すると「マルコは一番上手な選手ではありません」という意味になりますが、もっと厳密に言うと、文章のニュアンス的にはどのような感じになるのでしょうか。「一番悪い選手」なのか、それとも「2番目に上手な選手」という意味になるのでしょうか?

実は「not + 最上級」の意味は文脈によって違う意味を与えます。そして、英語ネイティブは一般的に「声のトーン」や「次に言う文章」で、その文章のニュアンスを理解します。

例えば、「Marco is not the best player, but he’s not the worst」という表現は「マルコは一番上手な選手ではないが、一番悪い選手でもない」という意味になります。

つまり、「チームの中で真ん中くらいのレベル」という意味を表します。それでは読者の質問に戻りましょう。今回の質問をみると:

He is not the best student in this class.

1. 彼はクラスで2番目だ。
2. 彼はクラスで最低だ。

英語ネイティブの私の意見ではこの質問を断定的に答える事は難しいです。何故なら「クラスの2番目だ」とも言っていないし、「最低だ」とも言っていません。一般的には「彼はクラスの最低だ」と言いたい場合には「He is the worst student in the class」と言います。

もし「彼はクラスで2番目だ」と言いたい際には「He is the second best student in the class」といった言い方になります。「He is not the best」という言い方は曖昧な言い方になってしまうので、「彼はクラスの真ん中くらいかもしれません」というニュアンスです。

しかし、声のトーンによっては「彼は非常に悪い生徒」というニュアンスを与える事もできます。特にイギリス人はそういった「控えめな表現」や「婉曲的な表現」を使います。しかし、一般的に会話の相手が意味をちゃんと理解できるように「はっきりと話す」ようにした方がいいでしょう(笑)。

最上級の肯定文の使い方の例文

A: Is Tom a good student?
(トムはよい生徒ですか。)

B: No, unfortunately, he’s not the best. In fact, I think he’ll fail all his exams.
(いいえ、残念ながら、彼はよい生徒ではありません。実は、試験は全て落ちると思います。)

※「He’s not the best」を直訳すると「一番良い生徒ではありません」という意味になりますが、婉曲的に「彼は非常に悪い生徒」という意味になります。

A: How was your meal at that new Italian restaurant?
(新しいイタリアンレストランで食べた食事はどうでしたか。)

B: Sadly, it wasn’t the best. I don’t think I’ll go there again.
(残念ながら、あまりよくなかったです。もう二度と行かないと思います。)

※同じように最上級の否定文は婉曲的に「とても悪かった」というニュアンスを与えます。

A: Did you exam go well?
(試験はうまく行きましたか。)

B: Well, it wasn’t the easiest. I’m not sure if I’ve passed or not.
(まぁ、あまりうまくいかなかったです。合格したかどうかよくわかりません。)

※「wasn’t the easiest」は婉曲的に「とても難しかった」という意味になります。

まとめ:最上級の否定文

まとめると、最上級の否定文はとても曖昧な文法です。しかし、多くの英語ネイティブの人は婉曲的な表現として使います。ネイティブは会話相手の声のトーンや文脈で話し手の本音を何となく理解できると思います。

今回はこれで以上になりますが、頂いた質問は期待通りの答えになったでしょうか。他にも気になる英語の質問があれば具体的な例を送って頂ければ詳しく解説します。

最上級の否定形・肯定文の意味とニュアンス・使い方

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