○○版のエディションとバージョンの違い
今回の記事では、2つの似た英単語の違いと使い分けとして「editionとversionの違い」についてご紹介したいと思います。
- editionは主に出版関係の物について使う。
- versionも出版関係の物、デジタル商品の物について使うがもっと広い使い方がある。
この2つは両方とも「版」という意味になりますが、英語ネイティブはこの2つを場合によって使い分けていますので、それぞれの詳しい意味と使い分けについて例文を用いて紹介します。
まずは最初にeditionの意味と使い方を紹介します。

editionの意味と使い方
editionは主に「出版関係」の物について話す際に使う単語です。例えば、小説、教材などに使われる「(第〇〇)版」はeditionになります。新発売の書籍は「first edition」といいます。
その後に再度出版されたものは「second edition」や「third edition」といった版として出版されます。もし、本が違う国で出版された場合、○○(国)のeditionという言い方をします。
例として、the US editionやthe UK editionという言い方になります。そして、hardback edition(ハードカバー版)と、paperback edition(ペーパーバック版)という言い方もあります。
また紙に印刷された出版物だけに限らず、デジタル商品の「版」も英語でeditionになります。例えば、パソコンのソフトは「○○ edition」と言います。「2010 edition」や「2nd edition」といった言い方になります。それでは実際のネイティブの使い方を例文で確認してみましょう。

editionの使い方 例文
A: I have a first edition copy of a Harry Potter book.
(私はハリーポッターの本の初版を持っているよ。)
B: Wow! That must be worth a lot of money!
(ええ!それはすごい価値があるだろう!)
A: My computer is running really slowly. What should I do?
(私のパソコンの反応はとても遅くなっているよ。どうすればいいかな。)
B: I think you need to upgrade the software to the latest edition. That will speed things up.
(ソフトを最新版にアップグレードした方がいいと思う。それで早くなるだろう。)
A: This book is good but there a few words I don’t know.
(この本は面白いけど、わからない単語が結構ある。)
B: I think you bought the British English edition. It uses British English vocabulary.
(イギリス英語版を買ったんだと思うよ。イギリス英語特有のボキャブラリーが使われている。)
versionの意味と使い方
versionはeditionと同じように出版関係やデジタル商品に関する話の際に使いますが、versionはeditionよりも広い使い方があります。
例えば、エッセーや論文を書く際に「初稿」はfirst versionまたはfirst draftと言います。エッセーの最終版や清書のことを「final version」と言います。rough versionは「下書き」という意味になります。
映画の「日本語版」はJapanese versionと言います。「英語版」はEnglish versionと言います。そして、小説が映画化された場合には「a film/movie version of the book」(その本の映画版)という表現を使います。
versionには他の意味もあります。例えば、「意見」、「見解」という意味もあります。それでは、実際のネイティブ使い方を例文でみてみましょう。
versionの使い方の例文
A: I really recommend this anime. I watched the dubbed version.
(このアニメはお勧めですよ。私は吹き替え版を観ました。)
B: It’s great, right? I watched the subtitled version last year.
(面白いですよね。私は去年字幕版を観ました。)
A: Mrs. Jones, could you check the first version of my essay?
(ジョーンズ先生、エッセーの下書きをチェックしてもらえますか。)
B: Of course. When I’ve checked it, write your final version and hand it in on Monday.
(はい、もちろんです。そして、チェックが終わったら清書を書いて月曜日に提出してください。)
A: What happened between Tom and Mary? I heard they broke up.
(トムとメアリーはどうなっちゃったの? 別れたと聞いたんだけど。)
B: Well, Tom’s version is that Mary cheated. But only they know the truth.
(まあ、トムが言ったのはメアリーが浮気したって。でも、その二人しか真実は分からないね。)
※Tom’s version=トムの意見、トムが立場、トムが言ったこと

まとめ:editionとversionの違い
まとめると、editionとversionは両方とも「版」という意味になりますが、versionの方が広い意味を持っています。editionは主に出版物(本、新聞、雑誌など)と、デジタル商品(パソコンのソフト)について話す際に使います。
versionは出版物やデジタル商品だけに限らず、映画、エッセー、論文の「版」という使い方もありますし、「意見・立場」という使い方もあります。