英語のスマートと日本語のスマートの意味の違い
そこで今回の記事では、smartという単語の様々な意味と使い方を例文を交えて詳しく紹介していきたいと思います。実際にネイティブが使うようなシーンで使い方の例をたくさん紹介したいと思います。
「賢い・頭が良い」という意味のsmartの使い方
先ず最初のsmart意味として、アメリカ英語では「smart」は主に「賢い・頭が良い」という意味になります。つまり、形容詞として使うとこの意味になります。
そして、次にイギリス英語には「smart」にもう一つの意味があります。このイギリス英語の意味は後ほど、紹介していきます。
イギリス英語でも「賢い・頭が良い」という意味で通じますし、イギリス人もこの意味で時々使う事があります。
形容詞なので、基本的には「比較級の文法パターン」を覚えた方が良いと思います。「~より頭が良い」というパターンを使うには「smarter than ~」と表現します。
また、最大級の場合は「smartest」(最も頭が良い)という単語を使います。
「smart」の発音はカタカナ発音の「スマート」に近いですが、アメリカ英語を話す人は「r」をはっきりと発音します。
「賢い・頭が良い」という意味のsmartの使い方 例文:
Mike is so smart. He graduated from Harvard University.
(マイクはとても頭が良い。彼はハーバード大学を卒業したのよ。)
I don’t think he is smart. He just studies hard.
(彼はそんなに賢いと思わないよ。ただのガリ勉だよ。)
My daughter is very smart. She always gets excellent grades.
(私の娘はとても頭が良い。彼女はいつも成績が良いですよ。)
Who is the smartest kid in your class?
(あなたのクラスで最も頭の良い生徒は誰ですか?)
My husband thinks he is smarter than me but he’s not.
(旦那は自分が私より賢いと思っているけど、違うよ。)
「小奇麗・おしゃれ」という意味のsmartの使い方
先程も紹介したようにイギリス英語では、「smart」は「賢い・頭が良い」以外の意味があります。それは「小奇麗、お洒落」という意味です。つまり、誰かが小奇麗な洋服を着ている際(スーツ等のフォーマルな服装)には、その人の事を「smart」と呼びます。
ちなみに「お洒落」の「smart」と「頭が良い」の「smart」は、全く同じ発音になりますが、文脈で意味を区別できるはずです。
そして、アメリカ英語では「お洒落」という意味で「smart」という単語は使いません。アメリカ英語を勉強している方は注意が必要です。
イギリス英語では、人の見た目だけではなく「お洒落なお店、バー、レストラン」などに対しても「smart」という言い方をします。
それでは、実際の使い方を例文で確認してみましょう。
「小奇麗・お洒落」という意味のsmartの使い方 例文
You look smart in your suit today. Good luck with the interview!
(今日のスーツ姿はとてもお洒落にみえるよね。インタビュー頑張ってね!)
She is always dressed very smartly. I think she’s quite well off.
(彼女はいつもお洒落な洋服を着ています。彼女は結構お金持ちだと思います。)
This is a really smart restaurant. All the local rich people eat here.
(これはとてもお洒落なレストランです。この辺のお金持ちはここで食事をしますよ。)
I wish my husband would dress more smartly. He always wears such scruffy clothes.
(うちの旦那はもう少し綺麗な洋服を着てくれるといいのにね。彼はいつもだらしない洋服しか着ない。)
You look smart. Are you going out somewhere nice?
(あなたは綺麗な洋服を着ているね。どこか素敵な場所に行くの?)
「早い・早く」という意味のsmartの使い方
もう一つの使い方は「早い・早く」という意味になります。これはまた形容詞ですが、副詞としても使う「smart」です。
この使い方はイギリス英語でもアメリカ英語でも使われています。この単語は「smart pace」という組み合わせでよく使われています。
「早い・早く」という意味のsmartの使い方 例文
You need to work at a smarter pace. The project is due in tomorrow.
(あなたはもっと早く働かないとだめですよ。プロジェクトの締め切りは明日だよ。)
They walked at a smart pace. Her legs were starting to ache.
(彼らは早く歩いていた。彼女の足が痛くなり始めた。)
Give the chain a smart pull.
(チェーンを早く引っ張って。)
「痛い」という意味のsmartの使い方
先程紹介したsmartの使い方は全て”形容詞”でしたが、動詞としても使えます。smartを動詞として使うと「痛い・痛む」という意味になります。
この使い方はあまり使われませんが、英語学習者であれな、その意味と使い方を覚えておいた方が役に立つと思いますので、例文を交えて紹介したいと思います。
「痛い」という意味のsmartの使い方 例文:
He fell off his bike. I bet that smarts!
(彼は自転車から落ちちゃった。それは痛いだろう!)
He called her fat. That kind of comment really smarts.
(彼は彼女を「デブ」と呼んだ。そういうコメントは傷をつけちゃうね。)
My hand is still smarting from when I burnt it on the oven.
(オーブンで手を焼けどしたところはまだ痛いです。)
その他の「smart」の使い方・イディオムとしての使い方
他にも「smart」は色々なフレーズ、イディオムとしてよく使われています。ここでは、英会話の際に最も役に立つ表現を紹介していきます。
smart aleckという表現の意味と使い方
smart aleck(発音:スマートアレック)は「小賢しい奴・生意気な奴」という意味になります。
つまり、「口が上手くてどんな事に対しても自分なりの答えがある」というようなタイプな人は「smart aleck」と呼ばれます。
smart aleckの使い方 例文:
Don’t be a smart aleck. Be quiet and finish your dinner.
(生意気な事を言うんじゃない。静かにして夕食を食べなさい。)
※親が子供を叱っているシーン
I don’t like that student. He’s a smart aleck.
(私はその生徒が好きじゃない。彼は生意気な人だよ。)
smart ass/smart arseという表現の意味と使い方
次に紹介するsmart ass(米語)や、smart arse(英)は「smart aleck」と同じ意味ですが、ニュアンス的にはもう少し下品な言い方になります。
smart ass、smart arseの使い方 例文:
Nobody likes a smart ass.
(小賢しい奴は嫌われるよ。)
Don’t talk to me like that, you little smart ass!
(俺にそういう事を言うんじゃない!小賢しい奴だな!)
street smart(s)という表現の意味と使い方
street smart(s)という表現は「都会で生きていく[身を守る]ための知識」という意味になります。
つまり、「ストリートでのサバイバル能力がある=タフ」という意味になります。これは形容詞でも名詞としても使えます。名詞として使う場合には「s」を付けます。
street smart(s)の使い方 例文:
You need to be street smart to survive in this city.
(この都会で暮らすにはサバイバル能力が必要だ。)
He’s book smart but not street smart.
(彼は勉強が出来るけど身を守る知識がない。)
「smart phone/bomb/card」の意味と使い方
smartという単語は「賢い・頭が良い」という意味になる事を説明してきました。その為に、この単語は様々な「テクノロジー」の話をする際に使われます。
例えば「smart ○○」という名前として使われる事が多いです。例として、「スマホ」は「smart phone」(賢い携帯電話)から来ている名前です。
また「smart card」は「賢いカード」という意味になります。そして、「色々な事が出来るテクノロジー」の事を「smart ○○」と呼びます。
smart phone/bomb/cardの使い方 例文:
I bought a new smart phone yesterday.
(私は昨日新しいスマホを買いました。)
This is a smart card. It stores a lot of information.
(これはスマートカードです。色々な情報を保存するカードです。)
「smart」の意味と使い方:まとめ
まとめると、「smart」には以下の意味があります:
- 頭が良い・賢い
- 小奇麗・お洒落
- 早い
- 痛い
今回紹介した smartには色々なイディオムや表現に使われていますが、基本的には上記の4つの意味を覚える事によって殆どの場合、その意味が分かると思います。