英語で「安全」と言いたいとき、
safe / safety / safely のどれを使えばいいのか迷った経験はありませんか?
たとえば、
- 「安全運転」は safe driving? safety driving?
- 「無事に着いた」は safe? safely?
- 「安全性が大事」は safe でいい?
このように、日本語ではすべて「安全」と訳せてしまうため、
日本人学習者は safe・safety・safely を感覚的に混同しやすい傾向があります。
実際にはこの3語は、
品詞(形容詞・名詞・副詞)がまったく異なり、使える文の形も明確に決まっています。
その違いを理解せずに使うと、意味は通じても「不自然な英語」になってしまうことがあります。
この記事では、
- safe / safety / safely の違いを一目で整理
- 日本人が特に間違えやすいポイント
- ネイティブが自然に使う実際の例文
- 迷ったときにどれを選べばよいかの判断基準
を、初心者にも分かる形で丁寧に解説します。
Safe・Safety・Safelyの違いを一目で整理
まずは全体像を簡単に整理しておきましょう。
- safe:安全な「状態」を表す
- safety:「安全・安否・安全性」という概念
- safely:「安全に」「無事に」という行動の仕方
すべて「安全」に関係する単語ですが、使いどころはまったく違います。
なぜ日本人はSafe・Safety・Safelyを混同しやすいのか?
最大の理由は、日本語と英語の構造の違いと、和製英語の影響です。
日本語では
「セーフティードライバー」
「セーフティードライブ」
といった表現が自然に使われています。
しかし英語では、
- safety driver
- safety drive
といった表現は文法的に不自然、または誤りになります。
このズレが、Safe / Safety / Safely を混同する原因です。
Safeの意味と使い方【形容詞】
「安全な状態」を表す形容詞
safe は形容詞で、「危険がない」「安全な状態」を表します。
主に以下の形で使われます。
- be動詞 + safe
- safe + 名詞
- It’s safe to + 動詞
ネイティブのsafeの使い方(例文)
I’m a safe driver.
(私は安全な運転をする人です)
※ I’m a safety driver は誤りです。
Is it safe to cross the road here?
(ここで道路を渡っても大丈夫ですか?)
Is this water safe to drink?
(この水は飲んでも安全ですか?)
That bridge is not safe.
(あの橋は安全ではありません)
It’s not safe to swim here.
(ここで泳ぐのは安全ではありません)
比較級・最上級の形
This car is safer than that one.
(この車はあの車より安全です)
He is the safest driver among my friends.
(彼は友人の中で一番安全な運転をします)
Safetyの意味と使い方【名詞】
「安全・安否・安全性」を表す名詞
safety は名詞で、「安全」「安否」「安全性」といった概念そのものを表します。
そのため、形容詞のようには使えません。
✕ safety driving
✕ safety driver
これらは和製英語的な誤用です。
ネイティブのsafetyの使い方(例文)
I’m worried about my children’s safety.
(私は子どもたちの安否を心配しています)
Safety first.
(安全第一)
We pulled him to safety.
(私たちは彼を安全な場所へ連れて行きました)
She is worried about the safety of vaccines.
(彼女はワクチンの安全性を心配しています)
Safety is very important, so please wear your seatbelt.
(安全はとても重要なので、シートベルトを着用してください)
Safelyの意味と使い方【副詞】
「安全に行動する」ことを表す副詞
safely は副詞で、動詞を修飾します。
「安全に〜する」「無事に〜する」という意味になります。
ネイティブのsafelyの使い方(例文)
Please drive safely.
(安全運転してください)
I arrived home safely.
(無事に家に着きました)
Cross the road safely.
(道路を安全に渡りなさい)
Playing safely is important.
(安全に遊ぶことは重要です)
The package arrived safely.
(荷物は無事に届きました)
迷ったときのシンプルな判断基準
どれを使うか迷った場合は、次の基準で考えてください。
- 状態の話 → safe
- 概念・安否・安全性 → safety
- 行動の仕方 → safely
この3点を意識するだけで、誤用は大きく減ります。
Safe・Safety・Safelyの違い:まとめ
- safe:安全な状態を表す形容詞
- safety:安全・安否・安全性を表す名詞
- safely:安全に・無事に行動することを表す副詞
すべて「安全」に関する英語ですが、役割を取り違えると不自然な英語になります。
日本語感覚で直訳せず、「何を説明したいのか」を意識して使い分けましょう。










