ニュージーランド英語の特徴を理解して聞き取れるようになろう
- ニュージーランド英語はイギリス英語やオーストラリア英語と共通点が多い。
- ニュージーランド英語はオーストラリア英語の発音にとても近い。
- スペルはイギリス英語に近い。
- eの音は”エ”ではなく”イ”の発音に近い。
- aの母音の発音は”ア”ではなく”エ”に近い。
- aa の発音がある。
ニュージーランドは英語圏の留学先として日本でも人気の高い国です。ニュージーランドを留学先として選ぶ理由としては、自然が豊かで治安が良く、景色が綺麗、ニュージーランド人のおっとりとした人柄や優しい性格、またアメリカやイギリスに比べたら、物価が安いという事が上げられると思います。
しかし、義務教育でアメリカ英語を中心に勉強している日本人にとっては、オーストラリアやニュージーランドの英語は訛っているのではないか?という意見はよく耳にします。
そういった理由から、ニュージーランド英語は聞き取りにくい!といった様々な意見を耳にする事がありますね。近年のTOEIC試験では、ニュージーランド英語の発音も問題に追加されるようになりました。
TOEIC側の考えとしては、「様々な国と地域で英語が使われている事を考慮して、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア(ニュージーランドを含む)、各国の英語の4つの発音を導入している」という意見のようです。
そこで今回は、ニュージーランド英語の特徴を理解して、ニュージーランド英語の特徴と訛り・発音・特有単語やスラングを紹介しながら、ニュージランド英語に聞きなれる方法についても紹介したいと思います。
ニュージーランド英語の特徴
ニュージーランドの英語の発音は、オーストラリア英語にとても近い発音です。実際、他の英語圏のネイティブにとっても、オーストラリア英語とニュージーランド英語はかなり似ているので区別しにくいという程似ています。しかし、よく聞いてみると様々な違いがあります。例えば、ニュージーランド人の英語の母音の発音は、他の英語の種類と少し異なります。
その中でも一番大きな違いは、”e”と”a”の発音です。ニュージーランド英語の”e”は、”エ”ではなく”イ”の発音に近いです。
- get → ギット
- met → ミット
そして、 ”a”という母音の発音は、”ア”ではなく、”エ”に近くなります。
- happy → ヘピー
- man → メン
他の母音の微妙な違いがありますが、上記の例は日本人にとって最も気になる部分だと思います。それに、アメリカ英語と違って、a → aa の発音があります。この点ではイギリス英語にとても似ています。
- can’t → カーント
- bath → バース
ニュージーランド英語のスペルはイギリス英語と同じです。
ニュージーランド英語 省略の例
ニュージーランド人はオーストラリア人と同じく単語を省略する事が好きです。例えば、例として以下のように省略する事が多いです。これもオーストラリア人のような感覚に近いと思います。
- advertisements → ads テレビのCM
- aggravation, aggression → aggro 喧嘩などのトラブル
- barbecue → barbie バーベキュー
- biscuits → bickies クッキー
- breakfast → brekkie 朝ご飯
- cigarettes → ciggies タバコ
留学先でニュージーランド人の友達を作ったり、ニュージーランドのテレビを観ているとローカルスラングが自然と耳に入ってくると思います。その中でもわりとよく耳にするであろうスラングをピックアップして紹介していきます。
A&P Show(田舎の祭り)
この「A&P Show」というスラングは「田舎の祭り」という意味になります。ニュージーランドの田舎の町に行くと、よく地元の田舎お祭りが開催されています。これらの祭りではローカルの農家達が自分の育てている動物や野菜を発表します。
そして、屋台や観覧車などの乗り物がありますので、農業に興味がなくても色々な楽しみ方が出来ます。A&P Showsは3日~4日くらい続きます。
A&P showの使い方 例文
Let’s go to the A&P Show on Saturday.
(土曜日にお祭りに行こうよ。)
Bach(別荘)
この「Bach」というスラングはカタカナ読みだと「バッチ」と発音します。これは「小さい別荘」という意味になります。ニュージーランド人の多くは「bach」を持っています。ニュージーランド人の友達が出来れば「bach」に誘われる可能性があると思います。
bachの使い方例文
Why don’t you come with us to our bach this weekend?
(今週末私たちと一緒に別荘に行きませんか?)
carked it(死んだ)
このcarked itというスラングは「死んだ」という意味になります。ちなみにオーストラリア英語でも使うスラングですが、イギリス英語でも使う人がいます。少しふざけた言い方なので真面目な会話をする際にあまり使わない方がいいですね^^
carked itの使い方 例文
My brother’s dog carked it yesterday.
(お兄ちゃんの愛犬は昨日死んだよ。)
cheerio(さよなら、じゃあね、バイバイ)
この「cheerio」というスラングは「さよなら、じゃあね、バイバイ」という意味になります。この挨拶はニュージーランド英語だけではなく、オーストラリア英語、イギリス英語でも使われますが、アメリカ英語とカナダ英語では使われません。
「Goodbye」よりカジュアルな言い方です。どちらかというと若い人よりも中年やお年寄りが使う傾向にありますが、ニュージーランドの町で買い物や観光をした場合この単語は必ず耳にします。
cheerioの使い方 例文
See you tomorrow! Cheerio!
(また明日ね!バイバイ!)
chips(フライドポテト)
イギリス英語の知識がある方はご存じだと思いますが、chipsとは「フライドポテト」という意味になります。
これはイギリス英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語共に共通で「フライドポテト」という意味になります。ニュージランドでもフィッシュ・アンド・チップスというファーストフードはとても人気です。
chipsの使い方 例文
I’m hungry. Let’s get some chips.
(お腹すいた。フライドポテトを買おうよ。)
chook(チキン、鶏)
このchookというスラングは「チキン、鶏」という意味になります。発音は「チュック」となります。これはニュージーランド英語とオーストラリア英語特有のスラングです。
chookの使い方 例文
My gran keeps five chooks in her back yard.
(うちのおばあちゃんは庭に5羽の鶏を飼っています。)
dairy(コンビニ、コーナーショップ)
この「dairy」というスラングはニュージーランド英語特有の単語で意味は「コンビニ、コーナーショップ」となります。いわゆるコンビニのような小さい店を指す単語です。新聞やスナックフード、お菓子や牛乳などを販売している店です。
dairyの使い方 例文:
I’m just going to the dairy for some milk and the newspapers.
(牛乳と新聞を買うためにコンビニに行ってきます。)
dunny(トイレ、便所)
この「dunny」という単語はニュージーランド英語とオーストラリア英語で使われています。意味は「トイレ、便所」となります。お分かりの通りあまり丁寧な言い方ではないので、ホストファミリーなどの前では使うべきではありません(笑)。
dunnyの使い方 例文
Where’s the dunny?
(便所はどこ?)
eh?(○○だよね?)
この「eh?」とは、ニュージーランド人の話し方の癖のような言い方です。ニュージーランド人は、よく文章の最後に「eh?」を付けます。正しくは「isn’t it?」等の付加疑問文を使うはずですが、ニュージーランド人はそれを「eh?」と言います。
ehの使い方 例文
Nice weather today, eh?
(今日はいい天気だよね。)
flick(s) 映画、映画館
この「flick(s) 」という言い方はオーストラリア英語でも使われています。そして、他の英語圏の国でも通じますが、他の英語圏の国では「少し古いスラング」というイメージがあります。
flicksの使い方 例文
I’m going to the flicks tonight. Want to come?
(今夜は映画を見に行くよ。一緒に来ない?)
それでは、これで以上になりますが、今回はニュージーランド英語の特徴とスラングを紹介してみました。ニュージランドに留学で行こうと思っている方は是非知っておきたいスラングですね^^
イギリス英語のイディオムを学ぶイディオム教本
ニュージランド英語に興味がある方は、イギリス英語やオーストラリア英語を知っておくべきだと思います。その理由はニュージランド英語はイギリス英語やオーストラリア英語と共通点がとても多いです。
この教材は「イギリス英語のイディオム」を学習する為の専門書です。この教材ではイギリス英語特有のイディオム表現や諺、その他マニアックなイギリス英語のイディオムを紹介している日本でも珍しい辞書教材です。
イギリス人の日常会話やイギリスの映画、テレビドラマ、新聞、小説等に使われているイディオムをコツコツと集め、イディオムの歴史やルーツを調べて日本人のイギリス英語学習者の為に分かりやすく解説されています。
1つのイディオムにつき2つの例文を掲載しているので、イディオムの使い方やニュアンスもしっかりと学習できます。この教材もmp3の音声が付属しているので、場所を選ばす空いた時間を有効に利用していつでもイギリス英語のイディオムが勉強出来る教材です。よろしければ是非ご覧ください。