緊張を解くという意味のイディオム・ビジネス英語
この「break the ice」と「icebreaker」という言葉は、日常英会話だけではなくビジネスシーンでもよく使われますので、ビジネス英語を勉強している方も意味と使い方を覚えておくと、仕事中に役立つ事があると思います。
それでは、「break the ice」と「icebreaker」とはどのような意味の英語なのでしょうか?
break the iceの意味と使い方とは?
まず、最初に「break the ice」とはイディオムですが、句動詞として考えるべき表現だと思います。
つまり「一つの動詞」として扱います。この「break the ice」を直訳すると「氷をほぐす」という意味になりますが、イディオムとして使った場合には違う意味になります。
また「break the ice」をイディオムとして使うと主に二つの意味があります。一つ目の意味・使い方は「緊張をほぐす」という意味になります。
例えば、あるシチュエーションで初対面の人達がいる場面では「恥ずかしくどこか冷たい雰囲気」を感じる事があると思います。
そういったどこか堅苦しい雰囲気を「ほぐす」ために「誰かが最初に話しかけたり、冗談を言ったりする」場合があると思います。そういった行為を「break the ice」と呼びます。
二つの目の意味・使い方は、「難しい事」や「難しい話」、「交渉の手がかり」という意味になります。
例えば、ビジネスミーティングでは「ネゴシエーションを始める」事を「break the ice」と呼びます。
それでは、文章の説明だけでは分かりずらいと思いますので、実際のネイティブの使い方を例文で確認してみましょう。
break the iceの使い方 例文
When Mike started high school, he didn’t have any friends. To break the ice, he offered his classmates some sweets.
(マイクは高校に入学した時に友達が一人もいなかった。彼は緊張をほぐすために新しいクラスメートに飴を配りました。)
Tom was the first person to break the ice at the meeting. He stood up and introduced himself to the group.
(トムはミーティングで緊張をほぐした人になりました。彼は起立して自己紹介をしました。)
Good morning everyone. Welcome to the training seminar.
To break the ice, I’d like you to introduce yourself to the person sitting next to you.
(皆さん、おはようございます。トレーニングゼミにようこそ。初めは緊張をほぐすために、隣に座っている人に自己紹介をしてほしいと思います。)
Karen was very nervous about giving her first work presentation. To break the ice, she started her presentation with a funny story.
(カレンは仕事で初めてプレゼンテーションを行った際にとても緊張していました。雰囲気を軽くするためにプレゼンテーションを冗談で始めました。)
icebreakerの意味と使い方とは?
先ほど紹介した「break the ice」は動詞として使いますが、次に紹介する「icebreaker」は名詞になります。
icebreakerは、多くの場合教育、ビジネスシーンでよく使われています。「icebreaker」は主に「冷たい雰囲気をほぐすためのアクティビティー」という意味になります。
例えば、先生が新しいクラスを教える際に、先生と生徒たちは初対面なので、皆静かで緊張しています。そういった雰囲気を軽くして、みんなが仲良くなるためのゲームやアクティビティーを行います。
そういったアクティビティーの事を「icebreaker」といいます。この表現はビジネスシーンでもよく使われます。例えば、仕事の研修セミナーを行う際や、職場で新しいチームが作られた際にそれぞれのメンバーは緊張していますし、あまり話しません。
しかし、チームリーダーや指導者などは、メンバー達がその場の雰囲気をよくしてみんながコミュニケーションを取れるようになるために「icebreaker」的なアクティビティーを行います。
日本では、こういったシチュエーションで大体、自己紹介という事になりますが、海外ではゲームやチームプレイのアクティビティーを行う場合が一般的です。
それでは、実際のネイティブのicebreakerの使い方を例文で確認してみましょう。
icebreakerの使い方 例文
Hi guys. Welcome to the training event. You are all new to each other so let’s start the day with an icebreaker.
(みなさん、こんにちは。トレーニングイベントにようこそ。みんな初対面なので、仲良くなるためのアクティビティーを始めましょう。)
Good morning class. Welcome to your first English Conversation lesson. Let’s start with an icebreaker.
(生徒たち、おはようございます。初めての英会話授業へようこそ。ウォーミングアップのアクティビティーを始めましょう。)
Please make pairs and tell your partner three things you like in English.
みんなペアになって、相手に英語で三つの好きな物を伝えてください。)
A: How was your training seminar yesterday?
(昨日のトレーニングセミナーはどうだった?)
B: It was fun but the icebreaker was really embarrassing. We had to do a roleplaying game. I was so nervous!
(楽しかったけどウォーミングアップのアクティビティーはとても恥ずかしかったよ。ロールプレイングのアクティビティーをやらされたよ。私はとても緊張していた!)
まとめ:「break the ice」、「icebreaker」の意味と使い方
まとめると、「break the ice」と「icebreaker」という表現はかなり似ていますが、「break the ice」は動詞で「icebreaker」は名詞になります。
「break the ice」は「緊張・冷たい雰囲気をほぐす」という意味になり、「icebreaker」は「緊張・冷たい雰囲気をほぐすための行動・アクティビティー・ゲーム」という意味になります。
この二つの英語表現は、日常英会話以外にも、ビジネスシーンでの会話、教育の現場でもよく使われます。
ですから、それぞれの意味と正しい使い方を覚えておくと便利だと思います。他にも英語の文法や表現、イディオム、英会話を上達させる為の勉強法などに関する質問があれば、是非ご連絡くださいね!