並ぶ、行列、行列に割り込むという意味になる英語表現
皆さんこんにちは。カナダ人のスコットです。 今回の記事では日常英会話でよく使う「並ぶ、行列に並ぶ」」という意味になる英語表現「line up、get in line、queueの違い」についてお話してみたいと思います。
英語では、「並ぶ」や「行列に並ぶ」という意味になる表現がいくつかあります。しかし、それぞれの単語にはニュアンスの違い、使い方の違いがありますので、英語学習者にとっては混乱を招く事が多いと思います。
そこで今回の記事では、「並ぶ」という意味になるそれぞれの英語表現の違い、使い分けを紹介した後に、細かい違い、各表現のニュアンスを紹介してみたいと思います。
行列という意味の英語 lineとqueueの違い
先ずは「並ぶ」という意味になる英語の動詞を紹介する前に「行列」という意味になる英語の名詞を先に紹介したいと思います。実は行列という単語は英語圏の国によって言い方が異なります。
まず、アメリカ英語では一般的に「line」という言い方になります。そして、イギリス英語では一般的に「queue」(発音:キュー)という言い方になります。しかし、どの国でも両方の単語は通じますので心配しないで下さい。
「line」という単語は分かりやすいと思いますし、覚えやすいと思います。このイギリス英語で使う「queue」は元々はフランス語が由来の単語です。現代のフランス語でも「queue」という単語は使われますが、意味は異なり「動物の尻尾」という意味になります。
行列は一応「尻尾っぽい形」をしているので、イギリス英語の「queue」はその「尻尾」のイメージから来ているそうです。それでは、実際の使い方を例文で確認してみましょう。
lineとqueueの使い方 例文
Excuse me. Are you waiting in line?
(すみません、行列に並んでいますか?)
The line in this store is too long. Let’s go somewhere else.
(この店の行列は長すぎる。違う場所に行こうよ。)
Is this the line for the changing rooms?
(これは試着室を入るための行列ですか?)
There is a long queue at the bus stop.
(バス停に長い行列があります。)
There is no queue at the bar in an English pub. The barman knows who to serve next.
(イギリスのパブのバーカウンターでは行列がないよ。バーテンダーが次に待っている客が知っているからです。)
This queue is moving very slowly. There aren’t enough staff at the tills.
(この行列は中々進まない。レジのスタッフは足りないね。)
行列に並ぶという意味になる line up
上記に紹介した「line」(行列)は”名詞”ですが、”動詞”にすると「line up」という言い方になります。この動詞は「句動詞」ですね。つまり、「動詞+前置詞・副詞」という組み合わせです。
「並ぶ」という意味として使うと「line」と「up」という二つに分ける事は出来ません、しかし、「○○を並べる」という意味として使うと、「line ○○ up」という言い方で使う事が出来ます。
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この言い方は主にアメリカ英語で使われていますが、イギリス、オーストラリアなどの英語圏の国でも通じます。この句動詞は色々なパターンで使えます。
例えば、「let’s line up」(並びましょう)、「line up!」(並びなさい)、「I don’t want to line up」(並びたくない)などのパターンで使える表現です。それでは、実際のネイティブの使い方を例文で確認してみましょう。
line upの使い方 例文
Have you decided what you are going to buy? Let’s go and line up.
(買い物を決めた?じゃあ、行列で並びましょう。)
Where should we line up? Over here?
(どこで並べばいい?こっちですか?)
I had to line up for almost an hour to get into that new restaurant.
(あの新しいレストランに入るために1時間くらい並んでたのよ。)
母 What are you doing?
(何をしているの?)
子 I’m lining my toys up.
(おもちゃを並べているよ。)
行列に並ぶという意味の表現 get in line
次に紹介する「get in line」は以前に紹介した「line up」と殆ど同じ意味でニュアンス的にも同じです。「get in line」は主にアメリカ英語で使われています。「get in line」は、どちらかというと「line up」よりも命令っぽいようなニュアンスを与えます。
例えば、誰かが「勝手に行列に割り込む」という行動をした際には「get in line!」(ちゃんと並んでよ!)という表現を使います。そして、「get in line」は「もうすでにある行列に参加する」というニュアンスがあります。
「line up」には以上のようなニュアンスもありますが、「新しい行列を作る」というニュアンスとしても使えます。それでは、実際の使い方を例文で確認していきましょう。
get in line の使い方 例文
That person was trying to get to the checkout before you. You’d better hurry up and get in line.
(あの人はあなたの前に横入りしてレジに行こうとしていたよ。あなたは早めに行列に並んだ方がいいよ。)
Everyone, stop messing about! The cafeteria is about to open. Get in line and wait your turn!
(みんな遊ばないで!カフェテリアはもうすぐ開きますよ。行列に並んで順番待ちしましょう。)
If you’ve finished choosing your drink, get in line and get ready to pay.
(飲み物を選び終わったら、行列に並んで支払いまでお待ちください。)
イギリス英語で行列に並ぶという意味 queue
先程紹介した「queue」は名詞として使うと「行列」という意味になりますが、”動詞”として使うと「行列に並ぶ」という意味になります。
過去形は「queued」になり、現在進行形は「be queuing」になります。イギリス英語では「queue up」という句動詞も使います。「queue」と「queue up」は全く同じ意味になります。
この言い方は主にイギリス英語で使われていますが、アメリカ英語でも通じます。それでは、実際の使い方を確認してみましょう。
queue/queue upの使い方 例文
How long have you been queuing?
(あなたはどのくらい並んでいますか?)
Customers, please queue up from here.
(お客様、ここから並んでください。)
That shop is having a discount sale tomorrow. Some people will queue up from 6am.
(その店は明日バーゲンセールを行う。朝の6時から並ぶ人がいるよ。)
英語で行列を作るという際の様々な言い方
この「行列を作る」という意味になる英語表現もいくつかあります。例えば、以下のような言い方は「行列を作る」という意味として使えます。
- make a line
- form a line/queue
- line up
- stand in line
- stand in a queue
- queue up
「行列に割り込む」という英・米の英語表現の違い
次は「行列に割り込む」という意味になる英語表現もたくさんあります。英語圏の国によっても違う表現を使う場合があります。
イギリス英語の表現
- cut the queue
- jump the queue
- queue-jump
- barge in
- push in
アメリカ英語の表現
- cut in line
- jump the line
- cut in
- push in
殆どの表現はどの英語圏の国でも意味が通じます。
「行列にならぶ」という意味になる他の表現
- wait in line
- stand in line
- wait in the queue
- stand in the queue
まとめ:「line up」、「get in line」、「queue」の違い
今回の記事では「行列に並ぶ」という意味になる英語表現をいくつか紹介しました。実は殆どの表現は同じ意味になりますが、最も大きな違いは「英語圏の国によって使う表現が違う」という事でしょう。
イギリス人は主に「queue」という単語を含んだ表現を使います。例えば、「queue」、「queue up」、「wait in the queue」、「stand in the queue」などの表現は主にイギリス英語になります。
アメリカ人は「line」を含んだ表現を使います。「get in line」と「line up」は殆ど同じ意味になりますが、「get in line」はニュアンス的に「もうすでにある行列に並ぶ」という意味になります。
そして、「get in line」は「命令っぽい」ニュアンスを与えます。「line up」は「新しい行列を作る」というニュアンスを与えますが、「もうすでにある行列に並ぶ」という意味としても使えます。
以上になります。他にも英語表現に関して知りたい質問があれば、是非ご連絡くださいね^^