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illとsickの違いは? ヒップホップ音楽に出るスラングの使い方も紹介

「病気」という意味以外にも使う illとsickの別の意味とスラングとしての使い方を詳しく解説します!



スコット
スコット
皆さんこんにちは。今回の記事を担当させて頂きます、カナダ人の英語教師のスコットです。今回の記事では、英語のスラングでよく耳にする「ill」と「sick」の違い、それぞれの意味、スラングとしての使い方について紹介したいと思います。


皆さんは「ill」と「sick」の違いについてご存知でしょうか? 両方とも「病気」という意味になる英単語ですが、これらには使い方の違い、ニュアンスの違いがあります。

そして、ヒップホップ音楽が好きな方はご存知の方もいると思いますが、「ill」と「sick」には「病気」という意味だけではなく、スラングの使い方もあります。ちなみにラップの歌詞には非常によく出てくるスラングの一つです。

また、ハリウッド映画や海外テレビドラマを観ていると、多くのスラング(俗語)を耳にすると思います。特に若者がストーリーの中心になっている物語には数多くのスラングが出てきます。

英語圏の国は、その国によって使われるスラングが異なります。例えば、アメリカ英語だけで使われるようなスラングもありますし、イギリス英語だけで使われるようなスラングは多いです。

今日これから紹介する「ill」と「sick」のスラングとしての使い方は、ヒップホップ音楽の歌詞でよく使われるので、音楽が好きな方は是非、この機会に覚えてみて下さいね。




それでは、まず「ill」と「sick」はどう違うのでしょうか? ネイティブはどのように使い分けているのでしょうか?



「ill」の意味と使い方


簡単に説明してしまうと「ill」は「病気がある」という意味になります。この単語は一般的に「be動詞+ill」や「become ill」、「feel ill」などのコロケーションで使われます。

「ill」という”形容詞”は英語圏の全ての国で使われていますが、国によってその使用率と使い方は変わってきます。


illとsickの違い

そして、一般的にイギリス人はアメリカ人よりも”日常会話”で「ill」を使います。アメリカ人の場合、「誰かが病気になった」という際に「sick」という単語を使う傾向があります。

アメリカ英語では、「ill」は「sick」よりもフォーマルな言い方です。イギリス英語では、風邪の時や他のウイルス性の病気の際に「sick」ではなく「ill」という単語を使う傾向があります。

そして「ill」は形容詞ですが、「ill person」や「ill child」などのコロケーションでは滅多に使われる事はありません。ですから、「sick person」や「sick child」という言い方の方が自然です。



ネイティブが「ill」を会話で使う際の例文:



Tommy is feeling ill today so he won’t go to school.
(トミーは今日体調が悪いから学校に行きません。)


Kate is ill so she can’t come to the meeting.
(ケイトは病気だから会議に来ません。)


You look very pale.  Do you feel ill?
(あなたは顔が白い。体調が悪いんですか?)


My dad is really fit and healthy.  He never gets ill.
(私の父親はとても体調が良くて丈夫な人です。彼は全く病気にならない。)


Grandma fell ill and was taken to hospital.
(おばあちゃんは病気になって病院に運ばれました。)




「illness」という単語について


「ill」は形容詞なので、名詞として使いたい場合には「illness」という言い方を使う必要があります。これは単純に「病気」という意味になります。

例えば、精神病について話すような際には「mental illness」という言い方をします。


ネイティブが「illness」を会話で使う際の例文:



She is suffering from a terrible illness.
(彼女は重い病気にかかっています。)


His grandfather died after a long illness.
(彼のおじいさんは長く病気を煩って死んだ。)


Mental illness is increasing in young people these days.
(最近若者の間で精神病が増えています。)




「sick」の意味と使い方


アメリカ英語では「sick」は「ill」と同じ意味になりますが、日常的な会話での言い方です。つまり、「ill」と同じように「病気がある」という意味になります。

イギリス英語では「be sick」という表現は「嘔吐する」という意味になります。そして、「feel sick」は「吐き気がする」という意味になります。

そして、「sick」は色々な病気に関する表現に出てくる単語です。


例えば:

  • take a sick day = 病気で学校・仕事を休む ※主にアメリカ英語)
  • be off sick = 病気で学校・仕事を休む事 ※主にイギリス英語)
  • take a sickie = 病気なふりをして学校・仕事を休む(サボる) ※主にイギリス英語
  • sick pay = 病気手当


アメリカ英語で「sick」を使った際の例文:



Tommy is feeling sick today so he won’t go to school.
(トミーは今日体調が悪いから学校に行きません。)


Kate is sick so she can’t come to the meeting.
(ケイトは病気だから会議に来ません。)


You look very pale.  Are you sick?
(あなたは顔が白い。体調が悪いですか?)


My dad is really fit and healthy.  He never gets sick.
(私の父親はとても体調が良くて丈夫な人です。彼は全く病気にならない。)



イギリス英語で「sick」を使う際の例文:



Kate was sick this morning.
(ケイトは今朝嘔吐しました。)


Do you feel sick?
(吐き気がありますか?)


If you feel sick, take this medicine.
(吐き気がするなら、この薬を飲んでください。)


Mike was sick on the floor.
(マイクは床にゲロを吐いた。)




「ill」と「sick」のスラング的な使い方




「ill」と「sick」は元々「病気がある」という意味ですが、若者やヒップホップの歌詞で使うスラングでは、「かっこいい」や「すごい」という意味になります。

つまり、スラングとして使うとポジティブな意味になります。このスラングは元々アメリカのスケートボードのカルチャーから出来たスラングです。

このスラングは現代の英語圏の若者に限りよく使われます。時々、海外の若者のSNSの投稿でも「ill」と「sick」のスラングの使い方はよく見かけます。

以上の事から、英語ネイティブでも「中高年の人達」には通じない可能性が高いです。ちなみに「ill」と「sick」は両方とも1980年代頃から使われているスラングになります。


ヒップホップ音楽の「ill」と「sick」のスラングの使い方 例文:



Man, this track is ill!
(この曲はめっちゃかっこいい!)


He is an ill MC.
(彼は超かっこいいMCです。)


These are sick beats to freestyle to.
(これはフリースタイルラップ出来るかっこいいトラックです。)


He is one sick rapper.
(彼はとてもかっこいいラッパーです。)




「キモい」、「気持ち悪い」という意味の「sick」


そして「sick」にはもう一つ別の意味と使い方があります。それは「sick」は「かっこいい」という意味のスラングだけではなく、文脈によって「気持ち悪い」という意味もあります。このスラングは英語圏の全ての国で使われています。


「気持ち悪い」という意味として使う「sick」の例文:



You eat chocolate for breakfast? That’s sick!
(あなたは朝ご飯にチョコを食べるの? 気持ちが悪い!)


That guy picked his nose and ate it! That’s sick!
(あの人は鼻をほじって鼻くそを食べた!それはマジでキモイ!)


He’s a sick pervert.
(彼は気持ちが悪い変態です。)




「ill」と「sick」のまとめ


まとめると、「ill」と「sick」は元々「病気がある」という意味になる形容詞です。しかし、イギリス英語では、「sick」は主に「嘔吐する」や「吐き気がある」というニュアンスを与えます。

イギリス人は「病気です」と言いたい時には主に「ill」という単語を使います。アメリカ人は病気の時に「sick」という形容詞を使う傾向があります。

そして、「ill」と「sick」はヒップホップの歌詞や、スケートボードの世界で使われるスラングです。スラングとして使うと「かっこいい」というポジティブな意味になります。

また「sick」はもう一つの意味があり、ネガティブなニュアンスで使うと「気持ち悪い」、「キモい」という意味になります。



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