英語で依頼する際に使う「can you」と「could you」の違いはどんな点?
今日のテーマである「can you」と「could you」という表現は中学校2年生の英語の授業の時に勉強する英文法ですが、意外にも「正しい使い方」や「使い分け」を間違っていらっしゃる方も多いではないかと思います。
「can you」と「could you」は日常英会話で非常によく使われるフレーズです。両方とも「~してくれる?」という意味になります。
つまり、「何か依頼する」という際に使う表現になります。しかし、それ以外にも他の意味と使い方がありますので、今回の記事では具体的にそれぞれの単語の意味と使い方を詳しくみていきましょう。
それでは、「can you」と「could you」の違いはどんな点が異なるのでしょうか?
can you の意味と使い方は?
「can」という「助動詞」は一般的に「~が出来る」という意味として使われます。つまり、「Can you + 動詞?」という表現は「あなたは~ができますか?」という意味になります。
例えば、「Can you speak English?」という英文章は日本語で「あなたは英語が喋れますか?」という意味になります。
もう一つの「Can you ~?」の使い方は「~してくれますか?」、「~してくれる?」という意味になります。つまり、何かを依頼する際に使う表現です。
例えば、「Can you open the window?」(窓を開けてくれる?) や「Can you come here?」(こっちにおいで)などの「何かを人に依頼する際の表現」は全て「Can you ~?」というパターンを使って表現します。
また「Can I ~?」という表現も日常会話でよく出てきます。これは「許可を尋ねる」という際に使うフレーズです。
例えば、「Can I open the window?」(窓を開けてもいいですか?)や 「Can I have a slice of cake?」(1切のケーキをもらっていい?)といった表現も使えます。
それでは、実際にそれぞれの「can you」の意味と使い方を例文で確認してみましょう。
「~出来ますか」という意味になる「can you」の使い方 例文
Can you play the piano?
(あなたはピアノを弾けますか。)
Can you read Japanese?
(あなたは日本語が読めますか。)
Can you use chopsticks?
(あなたは箸を使えますか。)
「~してくれる?」という意味になる「can you」の使い方 例文
A Can you pass me the sauce?
(ソースを取ってくれる?)
B Sure. Here you are.
(はい、どうぞ。)
A Mum, can you give me a lift to the station?
(おかあさん、駅まで車で送ってくれる?)
B I’m a bit busy right now. Ask your dad.
(今はちょっと忙しいよ。お父さんに聞いてみて。)
A Can you hurry up? We have to leave in 5 minutes.
(急いでくれる? 後5分で出ないと駄目だよ。)
B I am hurrying!
(急いでいるよ!)
could you の意味と使い方は?
「could」は「can」の過去形です。つまり、一般的には「できた」という意味になります。例えば、「He could speak English」(彼は英語が喋れた)や、「I could run fast when I was a child」(私は子供の頃に速く走れた)などの文脈で使う助動詞になります。
しかし、「Could you」という表現は多くの場合「何かを依頼する」際に使う表現です。つまり、「~してくれる?」という意味で使う表現です。その点で、上記で紹介した「Can you ~?」と同じ意味で、使い方も同じになります。
しかし、英会話では、「Could you ~?」は「Can you ~?」よりも「微妙に丁寧な頼み方」というニュアンスになります。例えば、親友や家族に何か頼む際にはカジュアルな「Can you?」を使う傾向がありますが、もう少し丁寧にお願いしたい(同僚や目上の人など)という際には、「Could you?」を使う事が多いです。
人に依頼する際に使う「Could you?」は元々「仮定法」の文法です。つまり、「もし、~したら、○○する事ができる?」というニュアンスの表現です。しかし、一般的にはこの長く遠回しな言い方はシンプルに「Could you + 動詞?」というパターンに省略されます。
それでは、文章の説明だけだと分かりにくいと思いますので、実際にネイティブの「Could you」の使い方を例文でみていきましょう。
「~出来た?」という意味になる「could you」の使い方 例文
Could you swim fast when you were younger?
(あなたは若い頃、早く泳げましたか?)
Could you understand that lecture?
(その講義を理解できましたか?)
(Could you finish your lunch today? It was rather big!)
(今日のランチは全て食べれた? 結構すごい量だったよね!)
「~してくれる?」という意味になる「could you」の使い方 例文
A Could you send me that report by the end of the day?
(あのレポートは今日中に送ってくれますか?)
B Of course. I’ll send it to you as soon as I can.
(はい、わかりました。出来るだけ早く送りますよ。)
A Could you come into my office? I want to talk to you about something.
(私のオフィスに来てもらえますか?話があるので。)
B No problem. Do I need to bring anything?
(はい、大丈夫です。何を持っていけばいいですか?)
A Could you give this document to Mike in the sales department?
(この書類をセールス部のマイクさんに渡してくれますか?)
B Sure. I’ll do that straight away.
(はい、すぐに渡します。)
「can you」と「could you」の違い:まとめ
まとめると、「can you」と「could you」は双方ともに様々な意味と使い方がありますが、共通点として、両方とも「~してくれる?」という意味として使える点です。
双方ともに「Can/Could you + 動詞?」というパターンで使います。多くの場合、「can you」と「could you」は殆ど同じ意味、同じニュアンスになりますが、「Could you」の方が微妙に丁寧なニュアンスを与えます。
少しフォーマルなシーンであれば、「Can you」よりも「Could you」を使う事をお勧めします。何かを依頼する際には「can you」と「could you」の両方を使えますが、他にも代用できる表現があります。例えば、以下のような言い方を使えば代用出来ます。
- Will you ~?
- Would you mind ~ing?
- Would you ~?
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